イギリス人に好評の和食、日本でしか食べられないすき焼き

イギリス人に好評の和食、日本でしか食べられないすき焼き

東京すき焼き地図―価格帯別東京すき焼き店5

最近、海外からの友達が東京に来て「和食が食べたい」という時に、寿司に次いで人気なのは「すき焼き」です。「すき焼き」という名前も知らずに「あの甘いタレの牛肉のしゃぶしゃぶ」、「あの生卵を漬けて食べる牛肉」というふうに指定してきます。

すき焼きは、日本に来たら寿司以外にもぜひ食べたい憧れの日本料理の一つのようです。すき焼きは海外で食べるチャンスが少ないせいかもしれません。というのも、すき焼きのまろやかな味を出す決め手である「生卵」のためです。

日本の卵の賞味期限とは、たまごを安心して「生食」できる期限を表示したものですが、世界の中で日本だけ、卵が生で食べられることを前提に流通しています。

同じ先進国の欧米諸国、アメリカやイギリスでも、卵の流通は日本ほど徹底した衛生管理がされておらず、基本的に加熱して食べることを前提としています。

 

「すき焼き」の由来を調べると、日本の江戸時代に生まれた食べもので、「鋤焼」とも書きますが、田んぼで作業する「鋤」で焼いたことが始まりだった料理という説と、薄切りの牛肉の「剥き身」という説があります。

お祝いの席でのご馳走料理というイメージがあったからか、中国語ではなぜか「寿喜焼」というめでたい名前が付いています。中国の火鍋に近い部分があり、中国人にも馴染みやすい和食かもしれません。

日本では、戦後一時期日本人の憧れの食べ物でした。当時はお肉も卵も貴重な高級品でなかなか普段食べられるものではありませんでした。高級なお肉を栄養たっぷりの貴重な卵を付けて食べる料理は、大変なご馳走だったということでしょう。

沢山の海外から来たお友達を様々な「すき焼きのお店」につれて行ったことがある私が厳選した「東京のすき焼きレストラン」を価格帯別にご紹介します。
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  • 激安店―吉野家の牛すき鍋

 

価格帯:1000円以下

場所:恵比寿(カフェスタイルのすき焼き)

季節限定ですが、吉野家の「牛すき鍋」は侮れません。

650円で柔らかくて赤みと脂身のバランスの良いお肉に、焼き豆腐、白菜、ネギ等お野菜が盛りだくさん。

 

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程よい甘味のあるタレで煮込んだ後に、アツアツの状態で鍋に盛って出されます。

すき焼きの代名詞である生卵もしっかり付いています。

大食い女子の私でもか~なりお腹がいっぱいになります。

この値段で本格的な安定お味のすき焼きを吉野家のチェーン店で食べられるのはすごく助かります。

最近、おしゃれなカフェ風吉野家が現れ、以前「オジサマ」のお店というイメージの吉野家でも、家族連れや若いカップルが行きやすくなりました。

これぞ日本外食の底力、「650円でこんなに旨いものが食べられるよ」と、海外から来た友達に紹介したいです。

 

  • 気軽なしゃぶしゃぶOrすき焼き食べ放題  鍋ぞう

 

価格帯:1000円―3000

場所:新宿、渋谷、池袋、浅草

しゃぶしゃぶとすき焼きの食べ放題で有名なチェーン店鍋ぞう。

2000-3000円程度で、美味しいお肉を好きなだけ食べられる、お野菜も食べ放題。

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海外旅行中の方は、食事のバランスが悪くなりがちなので、お野菜食べ放題という点はポイントが高いと思います。

鍋ぞうは安かろう悪かろうということはありません。

鍋ぞうのお野菜は、日本各地の信頼できる農家から直接仕入れています。出汁やたれは、化学調味料や添加物を一切使わないそうです。

プラス料金を払えば、1度に2つのスープを楽しめる「2つの鍋MIX食べ放題 プランも選択可能で、代表的な日本料理であるしゃぶしゃぶとすき焼き両方食べるという欲張りセットも頼めるので、日本での滞在期間が短い食いしん坊の方におすすめです。

ランチなら1000円台からあるというも嬉しいですね。

新宿に4店舗、渋谷に2店舗、池袋に2店舗、浅草に1店舗、観光客が行きやすい立地にお店があります。

画像 鍋ぞう 店内の様子

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出典 鍋ぞう公式サイト

 

  • 手頃なご馳走すき焼き食べ放題 ― 温野菜

 

場所:赤坂、秋葉原、浅草、池袋、上野、恵比寿、渋谷、新宿、新橋、東京、六本木

価格帯:3000円―6000

温野菜のすき焼きは、手頃な厳選牛の2980円の食べ放題から、5480円の霜降り黒毛和牛の食べ放題までいくつかのランクがあります。5480円の霜降り黒毛和牛コースの中に、黒毛和牛上ロース「くらした」という、肩から背中にかけたお肉で霜降りの甘さと赤みのバランスが絶妙な逸品です。

画像 温野菜のお肉 出典 温野菜公式サイト

 

お肉以外にも60種類以上の特製つみれ、豆腐、春雨、お野菜などが楽しめます。
画像 温野菜のお野菜 出典 温野菜公式サイト

 

温野菜の特製つみれは、軟骨入りでこりこりした食感、他で食べたことのない大好きなお味です。お肉よりもつみれの方をばっかり食べてしまう程美味しいです。

ちょっとワンランク上のすき焼きを手頃な値段で食べたい気持ち、高級和牛を好きなだけ食べたい気持ちが全てここで満たされます。

最近、お肉以外のメニューにも力を入れ、カニ料理のセットメニューもあります。

画像 温野菜のカニ足 出典 温野菜公式サイト

  • 本格的なご馳走―木曽路

 

場所:上野、新宿、現在、新橋、赤阪

価格帯:6000円―10000

落ち着いた雰囲気のお店で、着物を着ている従業員が丁寧にサービスしてくれます。「量より質」、食べ放題のセルフサービスよりも、高級感のある雰囲気を重視する方におススメする木曽路です。

画像 木曽路のすき焼き会席 出典 木曽路公式サイト
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すき焼きとしゃぶしゃぶ以外にも、おしゃれな会席料理が同時に楽しめる「和食のおもてなし」が楽しめる本格派の和食屋さんです。

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個室があり、誕生日、結婚記念日等特別な日や、大事なお客さんの接待にも使い安いお店。雰囲気、味、お値段のバランスの良い安定感のあるチェーン店です。

木曽路の新宿店は、新宿伊勢丹からすぐの場所にあり、ショッピングの後に行きやすいお店です。

  • 高級店 すき焼きと言えば人形町今半

 

場所:人形町新宿、赤坂、銀座、有楽町、池袋、上野、舞浜

価格帯: 7000円―15000

すき焼きといえば人形町今半、東京では、すき焼きの高級店の代名詞です。普段なかなか行くチャンスのない敷居の高いお店です。

店員さんはシックな濃い紺色の着物を身に纏う、会席料理の食器まで一つ一つ繊細なデザインで凝る和食の美味しさと美的センスが味わえる高級店そのもの。

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どんなお客さんでもここに連れてくれば間違いなく文句ないでしょう。

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肉のランクは三種類あり、一番下のランクでも十分おいしいですが、最高級の上特選を選べば、お肉の香りで天国夢心地にさせてくれるでしょう。

同じ見た目の「霜降り和牛」でも、今半のお肉は香りが格別。

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最初に一枚のお肉をお店の店員さんが焼いてくれます。その時に焼き方も教えてくれます。その後自分のペースで焼いて食べるのが今半流。

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今半のすき焼きは関西風。つゆで煮込むのではなく、薄いつゆを敷いてお肉焼き、お肉の香りを最大限に引出します。

すき焼きの最後に卵とじごはんも作ってくれます。肉汁をいっぱい吸った香ばしいおつゆに卵を入れる、半生状態のとろ~とした卵を白いアツアツごはんの上に載せて食べるという通の食べ方。いくらお肉を食べてもこの最後の「しめ」は絶対忘れてはいけません。

たまに大奮発してしか行けませんが、やはりすき焼きは今半がいいですね。

以上、価格帯別の東京のすき焼き店のご紹介です。

ご予算と利用シーンに合わせて行ってみてください!
イギリスでは生の卵は入手困難なので、日本に帰ると、すき焼きを食べたいです!
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